熱と咳があります。咳に痰は絡んでいません。持病で血圧の薬を1種類飲んでいます。血圧は140くらいです。
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☑症状・・熱と咳がある。咳に痰は絡んでいない。
☑使用者・・40~50代の男性
☑特記事項・・高血圧の持病あり(血圧140程度)。薬も服用中。
☑車の運転・・なし
☑その他・・なし
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選んだ薬
○ストナファミリー
○タイレノールA+メジコンせき止め錠Pro
薬の選び方
今回のポイントは高血圧の持病がある事です。つまり次の成分が使用できません。
【高血圧に使用すべきでない成分】
☑交感神経刺激薬(メチルエフェドリンやプソイドエフェドリン)
☑イブプロフェン200㎎
⇒動画(8)「高血圧と風邪薬」参照
症状は熱と咳ですが熱は気にしなくていいため、咳に効く成分を選ぶ必要があります。
そして乾いた咳なのでデキストロメトルファンを選びましょう。
高血圧でも使える風邪薬
高血圧で使える風邪薬は少ないですが次の薬は使用可能です。
【高血圧でも使える風邪薬】
・ストナファミリー ・パブロンSゴールドW ・パブロン50 ・桂枝湯
⇒動画(8)「高血圧と風邪薬」参照
そして次の様な特徴があります。
〇ストナファミリー・・デキストロメトルファン配合で乾いた咳に有効
〇パブロンSゴールドW・・去痰薬2種類配合で痰がらみの咳に有効
〇パブロン50・・眠くなる成分無配合で車の運転も可
〇桂枝湯・・眠くなる成分無配合。比較的やせ型で体力がない人に向いている
※パブロン50はアセトアミノフェンの量が通常の半分(小児が使うくらいの量)になっている事から、熱が顕著な咳には推奨できません。
今回のケースは熱と乾いた咳と高血圧の組み合わせなので「デキストロメトルファン」が配合されているストナファミリーが該当します。
個別の薬も選択肢に
「高血圧でも使える風邪薬」を選ぶとなるとかなり選択肢が狭まってしまいます。
ですから個別の薬を選ぶもの選択肢の1つ。今回のケースで言うと次の薬が挙げられます。
☑熱・・イブプロフェン150㎎やアセトアミノフェン単剤
☑咳(乾いた咳)・・メジコン咳止め錠Pro、麦門冬湯
イブプロフェンは1日の総量が480㎎以上だと高血圧が禁忌になってきます。(1回150㎎×3はセーフ)ですから、もしイブプロフェンを選ぶとしたら150㎎以下の薬を選びましょう。
薬の接客例
風邪薬の中には血圧を上げてしまう成分(※主に鼻づまりの成分)が含まれているものも多いのですが、こちらのストナファミリーにはそのような成分が配合されていません。
そのため、高血圧の治療中の方でも選びやすいお薬になります。
また、このお薬には咳をしずめるデキストロメトルファンと、熱を下げたり痛みを和らげるアセトアミノフェンが配合されています。そのため、咳と発熱の症状がある方におすすめしやすい風邪薬です。
もし症状が「熱と咳だけ」の場合には、単剤で使う方法もあります。
例えば、解熱鎮痛薬のタイレノールAと、咳止め薬のメジコン咳止め錠Proを組み合わせる方法です。
この2つは、ストナファミリーの中から「熱」と「咳」に関係する成分だけを取り出したようなイメージになります。
風邪薬は眠くなる成分を含むものが多いのですが、この2つを組み合わせる方法では眠気の副作用を比較的抑えやすいという特徴もあります。
ですからできるだけ1つの薬で済ませたい場合 は「 ストナファミリー」。眠気をできるだけ避けたい場合は「タイレノールA+メジコン咳止め錠Pro」このようにお選びいただくのがおすすめです。

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