Case3 受験生の咳止め薬
一昨日から咳があります。咳に痰は絡んでいません。週末に大学受験があるので咳止めが欲しいです。
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☑症状・・一昨日から咳(痰絡みなし)
☑使用者・・高校3年生
☑特記事項・・服用薬・持病・アレルギーなし
☑車の運転・・なし
☑その他・・週末に受験
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選んだ薬
〇アスベリンせき止め錠Pro
〇麦門冬湯
大半の風邪薬は眠気の副作用がある
今回のケースで最も重要なのは「治す」より「コンディションを落とさないこと」 です。
受験生にとっては
・眠気
・頭がぼーっとする
・集中力低下
・口渇
これらは 副作用=致命的リスク になります。
つまり以下の基本的な咳止め薬は使用不可となります。
・ジヒドロコデイン
・ デキストロメトルファン
・咳止め+α
特に一番下の「咳止め+α」のαには抗ヒスタミン薬を配合していることも多く、翌日にまで影響を及ぼす可能性があります。つまり「試験当日に飲まなければOK」という話ではありません。
眠くならない咳止め薬
では眠気を考慮した咳止め薬としては次のものがあります。
眠気ゼロ
☑漢方(麦門冬湯・小青竜湯・清肺湯・五虎湯)
☑去痰薬(ムコダイン去たん錠Pro・ストナ去痰カプセルなど)
⇒動画(3)「眠気と咳止め薬」参照
痰絡みの咳の場合は去痰薬を推奨すればよいですが、乾いた咳の場合は完全に眠気ゼロを求めるのであれば、麦門冬湯くらいしかありません。ただし、漢方は少し苦手と言う方が多いのも事実です。
アスベリンせき止め錠Proを勧める
アスベリンせき止め錠Proは完全に眠気ゼロではありませんが、眠気の副作用が少なく、車の運転も禁止されていない薬です。
ですから、眠気を気にしつつ咳止めを飲みたいときは真っ先に推奨できる薬です。
デキストロメトルファンについて
最終手段としてデキストロメトルファンも選択肢として検討してください。本来眠気があるため運転も禁止されているデキストロメトルファンをあえて選択肢とする理由は次の2点です。
☑抗ヒスタミン薬と比べると眠気の副作用は弱い
薬が体内で最も多くめぐる時間は約2時間
⇒服用後2時間が経過しても眠気が出ない時は、その後に眠気が出る可能性は低い
☑翌日まで眠気の影響が出る可能性は低い
⇒約6時間後にはほぼ体内から薬が消失している
もちろん眠気は完全にゼロではないため本来は推奨すべきではありません。
ただそれでも咳が辛い時の選択肢の1つとして持っておくべきだと考えます。特にトローチタイプはデキストロメトルファンの量も少なく眠気の副作用はより軽度になります。
※個人差があるため試験当日に使用する前に必ず事前に使用してもらう事を話しましょう。
薬の接客例
「咳がおつらいんですね。一昨日から咳が続いており、痰は絡んでいない乾いた咳ということですね。週末に受験を控えているとの事ですので、今回は眠気や集中力低下が出ないお薬を選ぶことがとても大切になります。
一般的な咳止め薬には眠気が出る成分が入っているものが多いため、受験前にはあまりおすすめできません。そこで今回は、眠気の副作用が少ない薬を紹介します。
1つ目はアスベリンせき止め錠Proです。こちらは咳止めの中でも比較的眠気が出にくく、病院の薬がそのまま市販化されたものです。
眠気ゼロをご希望の場合は漢方もございます。こちらの麦門冬湯という漢方は痰の絡まない咳に特に有効と考えられているお薬です。